相対取引をしている国内FX業者にとって、短期間で多くの取引を繰り返す「スキャルパー」は脅威なので、一度目をつけられてしまえば最後。イチャモンを付けて排除したがります。凄腕スキャルパーはもれなく口座凍結を食らう、悲しいことにそれが日本のFX界の実情です。
では海外FXはどうなのか。日本人に大人気の海外FXブローカー「XM」でスキャルピングを行った場合、口座凍結の危険性はあるのか無いのか、調査してみました。
スキャルピングの定義
まずは「スキャルピング」の定義について確認しておきましょう。
スキャルピングとは、細かな値幅を短期売買で狙う取引スタイルを指しており、わずか数pips・10数pipsほどを一日に何回もトレードします。最も一般的なトレードスタイルといわれている「デイトレード」よりも売買の回転率が高いため、腕利きのスキャルパーなら爆発的に利を膨らますことができる半面、トレードコスト(スプレッドや取引手数料)が嵩んでしまうという難点もあります。
短期売買となると、主役となるのは1分足とか5分足?
そうだね!デイトレとスキャルの明確な境は無いが、基本的には時間足で方向感を掴んで1分足・5分足でエントリータイミングを探るイメージだ。
少し余談になりますが、スキャルピング(Scalping)の語源を辿ってみるとなかなか生々しいもので、アメリカ先住民族であるインディアンが発祥とされています。彼らは部族同士の争いに勝った際に敵の「頭の皮」 = スキャルプ(Scalp)を剥ぎ取り戦利品として持ち帰ったそうで、市場から薄い利益を刈り取るトレードスタイルはまさにそれを連想させますね。
XMはスキャルピングを正式に認めている!
この記事の本題「XMでスキャルピングを行っても口座凍結されないのか?」という疑問に対してですが、凍結の心配は皆無と言って良いでしょう。というのも、XMトップページより「よくある質問」のページにて、スキャルピングを認めていますか?という問いに対して「はい、認めています。」と明記しているからです。
XMで秒単位や分単位のスキャルピングをしたとしても、口座凍結や出金拒否される心配は一切ありませんので安心しましょう。
いやむしろ、XMとしてはスキャルパーを歓迎しています。業者のディーラーを介さずに注文を流すNDD方式をとっているため、ポジションのロット(枚数)や取引回数など問わず、すべての取引においてXMの取り分が確保されています。XM側は純粋にスプレッド分だけで儲けることができますので、顧客が取引すればするほどXMも儲かる仕組みなのです。
スキャルOKでハイレバ
これは一攫千金...!?
スキャルピングはとても難易度が高いスタイルと言われているけど、腕前次第ではわずか数日で資金を数百倍に膨らます...なんてことも夢ではないぞ!少額から爆益を狙えるのは、スキャル公認かつハイレバなXMならではの旨みだ。
「ゼロカットシステム」もあるから、追証で借金抱えるリスクも無いわね
国内業者でスキャルピングは喜ばれない
一方、国内業者でスキャルピングは喜ばれていません。というより忌み嫌われています。
国内業者の場合、顧客の注文の一部を呑むことで普通じゃ考えられない極小スプレッドを実現しているため、場合によっては顧客の利益 = 業者の損という構図が成り立ちます。初心者トレーダーが生み出した損によって極小スプレッドが保たれているといっても過言ではありません。
いくら凄腕のディーラーでも、秒単位で取引するスキャルパーが大勢いれば歯が立ちません。大口ロットで連勝するような凄腕スキャルパーが増えてしまうと、相対取引をしている国内業者は損するリスクが増えてしまいますから、真っ先に排除したがるのも頷けますね。
嫌われるだけならまだしも「一方的に口座を凍結された!」なんて話も絶えず、低スプレッドに惹かれて口座開設したのに、いざそれを活かしたスキャルピングは規制されるという本末転倒っぷり。日本特有の「出る杭は打たれる」ってやつでしょうか。
今日の博打
いや~、ずっとDMMさんで打ってたけど、30万ドル単位の取引で朝6:00~7:00の1時間で10万円荒稼ぎするスキャルピングをしてたら、スキャルピング規制に引っかかって口座凍結されました_(:3 」∠)_
と、言うわけですべて銀行に出金♪ pic.twitter.com/mdg2RhA29Y— 水島 猫月 (@nyngt) September 6, 2017
国内FXでレバ規制もなく、低スプレッドで10社位の口座を開いた。スキャルでガンガン取っていく。しかし甘かった。1日に何百回も取引してると口座が凍結された。業界全体で監視してるのか新規の口座すら開けなくなった。
— 沢鷹★yasagure (@omotaka) June 27, 2018
https://twitter.com/MG_Mejiro/status/930726596993998848
「NDD」は全自動で、「DD」はディーラーが介在するってことだよね?
超ざっくりいえばそういうことだ。NDD(ノンディーリングディスク)方式は顧客の注文を自動的に処理していて、業者は純粋にスプレッド分で儲けているから、スキャルパーはいわばお得意さん。
対し、DD(ディーリングディスク)方式では顧客の注文は一旦ディーラーが受けるので、顧客の利益=業者の損という構図(逆も然り)が成り立つ。DDの業者にとって勝ちまくる凄腕スキャルパーは脅威そのものだ。
DDの国内業者はスプレッド狭くてスキャル向きに思えるけど、稼ぎ過ぎには注意ってことね(笑)
XMで口座凍結される事ってあるの?
スキャルピングの問題はこれでスッキリ解決。しかし、XMにおいて「口座凍結」が100%ありえないという訳ではなく、以下のいずれかに該当する場合は凍結の対象となります。
業者間両建て=アービトラージは禁止
FXのレートはブローカーによってほんの僅かに異なります。ということは、異なる2社のレートに差=サヤが開いたタイミングを狙って同量の買いと売りを同時に発注し、収束したタイミングで同時に決済すれば、ノーリスクで利益を出せるではなか!というのが、アービトラージの仕組み。
がしかし、現実はそう甘くありません。
両業者のスプレッド分でトータルマイナスになってしまいますし、仮に利益が出たとしても、続けていれば高確率で口座凍結を食らうでしょう。
XMももちろん、他業者とのアービトラージを固く禁じています。ただし、同一口座内での両建ては全く問題ありません。
ネットワークやシステムの遅延を意図的に狙ったトレードは禁止
具体的にどのような事例を指すのか、管理人にはいまいち分かりませんが、ネットワークやシステムの遅延を意図的に狙って利益を出そうとする行為は禁じられています。
経済指標時の超ハイレバトレードはレバレッジ規制の対象となる
経済指標発表や大統領選挙など、いわゆる経済イベントの際には為替レートは大きく乱高下する傾向があるので、レバレッジを効かせた超短期トレードで大きな利益を狙うこともできます。これはXMの規約に違反しません。
ただし、あまりにもリスキーなトレードを重ねていると、レバレッジが規制される可能性があります。というかそもそも、最近では、諸々のイベント直前に200倍程度のレバレッジ規制が敷かれるので、実のところ個々に規制を食らう可能性はほぼ無いのではと推測しています。
残高無い状態で90日間取引しないと、自動的に閉鎖されるので注意
見逃しがちなのが「90日間ルール」。口座残高の無い状態で90日間入金および取引をしなかった場合、その口座は「放置口座」とみなされ凍結され、ログインができなくなります。復活させるためには、再び新たな口座を作らねばなりません。(本人認証を既に済ませている場合、書類の再提出は不要です)
また、口座残高が残っている状態で90日間放置すると、「休眠口座」とみなされます。凍結はされないものの、毎月5ドル相当の維持手数料が引かれてしまうと同時に、ボーナスクレジットが全額消えてしまいます。
いずれにせよ、少額でも構わないので定期的に取引や入金を行うよう心がけましょう。
スキャルピングに最適な「XM Zero口座」
XMでスキャルピングを行うなら、ずばり「XM Zero(ゼロ)口座」が最適といえるでしょう。
取引手数料が掛かるが、激狭スプレッドのおかげでトータルコストが安い
XM Zero口座は「ゼロ」の名のごとく限りなく0に近いスプレッドが強みで、メジャー通貨ペアであるEUR/USDやUSD/JPYでは平均0.1pips、EUR/JPYでは最小0.6pips、GBP/USDでは0.4pips。
スプレッドが狭いかわりに10万通貨につき片道5通貨=往復10通貨(USD/JPYなら10ドル、GBP/USDなら10ポンド)の取引手数料が発生してしまうものの、スプレッドと手数料を合算したトータルコストを計算してみるとスタンダード口座やマイクロ口座よりも安上がりであることが分かります。
透明性が高くサクサク約定する「ECN方式」
XMではスタンダード・マイクロ・Zero口座のすべてにおいてNDD(ノン・ディーリング・ディスク)という取引方式を採用しています。これは業者内のディーラーを介さずに注文が執行されることを意味しており、DD(ディーリング・ディスク)方式をとっている国内業者よりも透明性の高い取引形態になります。
ただし厳密にいえば、NDDは「STP」(Straight Through Processing)方式と「ECN」(Electronic Communications Network)方式の2つに細分化されます。
前者のSTP方式は、業者側が複数のリクイディティプロバイダ(銀行等の金融機関)からレートを引き出し、そこへ業者側の取り分であるスプレッドを上乗せして提示するというもの。
それに対し後者のECN方式は、トレーダーの注文同士が直接マッチングされる仕組みで、業者の仕事は毎回の取引手数料を徴収するだけです。業者のサーバーで処理されるSTP方式よりも、注文同士が自動でマッチングされるECN方式のほうが透明性が高く、約定力に関してもSTPを上回るので、スキャルピングにうってつけの取引形態といえるでしょう。
最低入金額は100ドル~と、ECN口座にしてはハードルが低い
スタンダード口座とマイクロ口座の最低入金額が5ドル~に対し、このXM Zero口座は100ドル~とやや敷居が高くなりますが、他社のECN口座と比べてみると最安水準であることが分かります。プロ向けのECN口座
- XM Zero口座:100ドル~
- Axiory ナノスプレッド口座:200ドル~
- Tradeview ILC口座:1,000ドル~
- Land-FX ECN口座:2,000ドル~
レバレッジ最大500倍!もちろんゼロカット制度完備
最大レバレッジはスタンダード口座とマイクロ口座の888倍よりも少し低い500倍となっていますが、25倍で肩を並べる国内業者の20倍ですから、困ることはないでしょう。もちろん他口座同様に「ゼロカット制度」が導入されているため、追証や口座残高以上の損失に身を晒すことなくスキャルピングし放題です。
入金ボーナスとロイヤルティプログラムは対象外なので注意
XMでは「口座開設ボーナス」「入金ボーナス」「XMロイヤルティプログラム」の3段構えでボーナスを提供していますが、Zero口座の場合、入金ボーナスとロイヤルティプログラムの対象外となるため注意しましょう。ようは「ボーナスで還元されるかorもともと狭いスプレッドで還元されるか」で、XM Zero口座は後者。
既にXMの口座をお持ちの方は、追加口座としてZero口座を開設できます。追加口座の作り方に関しては下の記事をどうぞ↓