「今こそ順張り!」な綺麗なトレンド相場を築いている場面でエントリーするも、なぜか逆行...。そんな経験をお持ちの方は大勢いらっしゃることと思いますが、トレンド終焉の前には相場が何らかのシグナルを発するため、それを読み取れるかが鍵となる訳です。

この記事では、トレンド終焉をいち早く察知する方法を5つご紹介しますので、ご参考までにお読みいただければと思います。

上位足のレジスタンス・サポート帯にぶつかっていないか

おそらく、これが最もよくあるパターン。短期・中期がトレンドを築いていて絶好の順張りポイントに見えても、上位足をチェックすると実はそこが底値・高値圏で、大口トレーダーの利益確定に飲み込まれて損切りに至ってしまうという流れです。

下のチャートでは、1時間足は綺麗な下降トレンドですが...

4時間足は直近のサポートゾーンへ差し掛かりつつあります。まだ幾分か余白は残っていますが、届く前に逆行してきてしまう可能性が高いので、伸びを期待してエントリーしてはいけませんね。

長期の流れとして週足も見てみますが、現在はロールリバーサルゾーンのど真ん中と言った感じで、数か月前から売りを仕掛けてきた大口トレーダーの利益確定と同時に、短期的な買い注文も入りそうな場面です。短期的な売り勢力もまだまだ健在なので、売りの利確・買い+戻り売りがぶつかって、レンジ相場へ突入してもおかしくありません。

高止まり・下げ止まりは無いか

直近の値動きも見逃してはなりません。移動平均線に従って進んできたトレンド相場でも、ひとたび値動きが渋りだすとそのままトレンドの終焉を迎える可能性もあるため、押し目買いなら「高止まりは無いか」、戻り売りなら「下げ止まりは無いか」に目を光らせましょう。

下のチャートは50MAに沿った上昇トレンドで、ダウ理論的にも文句なし(高値・安値切り上げ)ですが、直近の動きは方向感が無く、何ともやる気のなさそうなローソク足の形状。もうそろそろ50MAを割ってしまいそうです。

上位時間足を見てみると、やはりこちらも方向感のないローソク足が続き、「どっち付かず」を示す十字足も出ています。それに加え、直近のレジスタンスゾーンにも差し掛かり、上方向への大きな伸びは期待できません。

長く意識されてきた移動平均線をブレイクしていないか

移動平均線は、順張りトレードのエントリーの材料の一つ用いられることが多いですが、その決済ポイントとしても有効です。

長く意識されてきた移動平均線が破られる、つまりトレンドの勢いが弱まると、多くのトレーダーがポジションを手放し=利益を確定し始めるので、その後の相場はもみ合ったり反転する可能性があります。

 

上位足の移動平均線と乖離しすぎていないか

美味しいのは「伸びしろのある相場」で、いくら綺麗なトレンドを築いてたとしても「伸び切った相場」 に飛び乗ってしまうと損失を被る可能性が高いです。

順張りの際に必ず意識したいのが、上位足の移動平均線との乖離。過去の相場を見て頂ければ分かるとおり、移動平均線から乖離してゆき→著しく乖離すると再び平均へ戻る→そしてまた乖離...これを繰り返しています。

価格が著しく乖離している場合、近いうちに乖離を埋める動き=リバーサルが起きやすいので、そういった場面でのエントリーは避けたいものです。

中・長期的なハーモニックパターンが出現していないか

黄金比を組み合わせて価格の反転ポイントを探る「ハーモニックパターン」は、近ごろ欧米のトレーダーが目をつけ始めた新生のツールで、世界的な広がりも見せつつあります。

移動平均線やフィボナッチリトレースメント同様に、これ単体を用いてトレードするのはお勧めできませんが、トレードプランを立てるための材料の一つにはなり得ると思います。最近のトレードでは、エントリーよりかはエグジットの際に役立つと感じており、相場と上手くマッチすれば一時的なリバーサルを食らう前に利確できます。

下は50MAに沿った綺麗な下降トレンドで、これから再び下落の波が始まりそうですが...

上位足を見てみると、ハーモニックパターンの一つ「Bullish bat」が完成しています。もちろん、これを無視して下落が継続する可能性もありますが、ハーモニックが強く意識されれば一時的なリバーサルが起こります。

事前に売りポジションを持っているなら一旦利確、これから新規の売りを仕掛ける場合はしばらく様子見したほうが賢明かもしれません。

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